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#しつけと教育

家事が嫌いな母親です

自分で言うのもお恥ずかしいのですが、娘の頃から家事が嫌いで、ヒマがあったら本を読んでいました。ですから、掃除もできるだけ手抜きをし、食事の支度もスーパーで買ってきたものを利用しています。洗濯だって、お世辞にも真っ白でアイロンがけをして、というわけにはいかないのです。グータラママという言葉を聞いたことがありますが、私のことだと思います。子どもは6歳と4歳です。自分でも嫌なこの性格を、どうしたらいいでしょうか。子どもたちにとって、いい母親でありたい気持ちは、十分持っているつもりなのですが。(2児の母親)


グータラママであるご自分を、イヤな性格だとおっしゃるお母さん。

「家事がキライな自分」でいいじゃないですか。どこが悪いのですか。いい母親でありたい気持ちをお持ちなら、それで十分ではないしょうか。

きっとあなたのお母さまやお祖母さまは、何でも甲斐甲斐しく手作りされて、ヒマがあれば、そこら中をピカピカに磨いておられる女性だったのでしょう。その姿が強くインプットされているので、そのイメージとご自分を重ねられて、自分を嫌な性格と言っておられるのではないでしょうか。

でも、時代は変わったのです。今ではいいお母さんをしながら、他にしたいことがあれば、何でも出来る時代になりました。古い時代の女性たちが出来なかった分まで、精一杯、自己実現されたらいいじゃないですか。今はグータラママでも、これから先、いつか何か「したいこと」があなたをつかまえるのではないでしょうか。

娘時代に読書好きだったと言われるお母さん。きっと才ある娘さんだったのでしょう。その才を生かせる時代が来たのです。

深谷和子(東京学芸大学名誉教授・こども支援士)