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#キッズ&ヤング

ネコに石をぶつけるお父さんをやめさせたい

うちのおとうさんは、だれにもやさしくて、いいおとうさんなのに、ただ、ネコがきらいなのです。このあいだから、うちの庭に白くてかわいいネコがくるようになりました。いつもおなじ場所で、ただすわってこちらを見ているだけなのに、日ようびや、おとうさんがいる日に、おとうさんはそのネコを見つけると、シッシッと、おこり声を出します。それでもネコが行かないと、石をさがしてきて、ぶっつけるのです。猫にあたらないけど、どうたらやめさせられますか。(小5:みき)


真っ白くて、かわいくて、悪(わる)いことをしないネコなら、お友だちになりたいのにね。どうしてお父さんは、そんなにネコが嫌(きら)いなのかな。嫌いというより,こわがっているのかもしれない。

心理学(しんりがく)では、人が何かわからないことをしたら、その奥(おく)に何か原因(げんいん)があるのだと考えます。それがわかると、「許(ゆる)せない!」と腹の立つ気持ちも、じぶんの中で、少し静かになったりもするのです。

お父さんは、もしかしたら子どもの頃に、ネコにひどい目にあったことがあるのかもしれない。だっこしようとしたら爪でひっかかれたとか、服におしっこをかけられたとか、大事(だいじ)な金魚をすくって食べちゃったとか。たった1度なのに、それが心にやきついているのかもしれない。しばらくしたら、ふつうは忘れてしまうのに、なぜかそれが心からはなれない。心理学ではそれを、「トラウマ」といっています。お父さんは、ネコにひどい目にあわされて、それが今も「トラウマ」になっているのかもしれない。

そういえば、ネコはどこか不気味(ぶきみ)な目をしているよね。昔から「化(ば)け犬」の話は聞かないけれど、「化けネコ」の話は、全国(ぜんこく)どこにもあるから。犬はそうでもないけれど、ネコはこちらを向いてじっとにらむでしょ。お父さんはおとなになっても、子どもの時の「トラウマ」で、ネコをみると、からだがかたまってしまうのかもしれない。かわいそうにね。

でも、あなたは「ネコに石をぶつけるのは、かわいそうだから、やめて」といったことがあるのかな。あなたのその気持ちを、お父さんは知らないんじゃないのかな。

けれど、それはあなたがいうよりも、お母さんからお父さんにいってもらったほうがいいかもしれない。お父さんに説明(せつめい)するのは、お母さんのほうが上手(じょうず)だと思うの。

そうしたら、お父さんも「シッ、シッ」ぐらいは、まだ、いうかもしれないけれど、石をぶつけることは、ガマンするようになると思うけど。

深谷和子(東京学芸大学:名)