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#キッズ&ヤング

歯医者に行くのがいやです

むしばができて、はいしゃに行ったけれど、いたいし、こわいので、もう行きたくありません。お母さんにいったら、「男の子なんだから、弱虫なこと言わないの」とおこられました。どうしたらいいですか。(小2:なおと)


歯医者さんはほんとにいやだね。私も昨日歯医者(はいしゃ)さんに行ってきたんだけれど、ヘンな椅子がいくつも置いてあって、ガーガーとか、シュルシュルとが、ピーピーとか音がしてるし、ほんとに怖(こわ)いよね。それに口の中なんて、自分でものぞいたことがないのに、大きな口をあけさせられて、何かピンセットみたいなものをツッコまれる。昨日、歯医者さんに「子どもだったら泣きますよね」と言ったら、「僕の姿を見ただけで、本能的(ほんのうてき)に怖いのか、泣くんですよね」とか。歯医者さんも大変だぁ。先生は「痛かったら左手を上げて」と言われるので、なおさら全身が恐怖(きょうふ)で、震(ふる)えてしまう。大人の私だって、泣けるものなら泣きたい場所です。

でも、なおと君、人間の一生には、だれでも「ここ一番、勇気を出さなきゃ!」という時があるの。なおと君の今が、その時じゃないのかな。こわいことから逃げていたら、どんどんひどくなって、今は30分がまんすればいいだけだけど、1日中痛くなって、何も食べられなくなる。次に歯医者さんに行く時は、「こわいけど、がんばるぞ!」と勇気を出して家を出ようね。歯医者さんだって、「この子は泣かなくて、えらいなぁ」と思ってくれるよ。がんばれ、なおと君!

深谷和子(東京学芸大学名誉教授・こども支援士)