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#キッズ&ヤング

音痴と言われる

私は歌うのが好きです。でも、だれに歌ってみせても音痴だと言われます。声が低めだからでしょうか?歌がうまいと言われるようになりたいです。歌がうまくなるトレーニング方法はありますか?ちなみに歌が下手だと言われる原因について、自分ではリズム、音程などがあっていないのかなと思っています。高い声を出す方法があったらそれも教えてください。(小5:りな)


りなさん。声は、声帯という喉の奥にある左右両方にある筋肉の筋を使って出ています。歌もおしゃべりもみんな、声帯筋が開いたり閉じたりを繰り返して出るのです。それは、風邪をひいたときに腫れる扁桃腺の奥にあります。

りなさん。声帯は、身体のストレッチと同じように伸ばして使います。ですからどうぞ、どんどん歌ってください。声帯は逆三角形のXの形の両側にあり、息を吸うと開き、ぴったりと閉じた時に声が出ます。そして、息がエンジンになっているとも言えます。吸って吐いた息と共に、声は出ます。それは、地声でも裏声でも同じです。息の送りが足りないと、音程も低くなったりします。りなさんには、ぜひ、今は音程とか気にしないで、よく身体全体をストレッチして、ブレスを深く吸って声を出すこと。そうして歌うように、心がけられたら良いとアドバイスしたいと思います。

そうしているうちに、高い音もうたえるようになります。音楽の音階は12個の音でできています。高くても低くても音と音の幅はいっしょです。アイドルなどの歌だけではなく、歌以外でも、ピアノ独奏やオーケストラなど、たくさん聴いてください。たった12個の音でできている音楽。そうしているうちに、りなさんの音程もリズムも、もっと良くなるはずです。

音符やそれを書き留める五線紙のない時代から、人間は、歌ったり楽器を作って表現をしていました。そしてヨーロッパで、キリスト教の讃美歌の歴史と共に音楽の世界は広がり、今に繋がっています。それをバッハの時代に、ある研究者が、今までの音楽の音の平均律の値を確立させて、今の音階ができたのです。バッハは、その平均律で曲を作曲した最初の作曲家です。ですから、バッハは『音楽の父』と言われているのです。

どうぞ、りなさん。楽しく息を使って歌ってください。12個の音だもの、音程もリズムも、すぐに慣れますよ。

榎本太麻子(東京成徳大学講師・こども支援士)