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#キッズ&ヤング

なかまはずれにされてるの

学校へ行くとき、お友だち二人がわたしのわからない話をする。わたしが「何の話?」って聞いても教えてくれない。もう、いっしょに行きたくないけど、行かなかったら「なんで?先生に言ったの?」と言われちゃうから、いっしょに行かなくちゃならないの。学校は楽しいけれど、行く時がイヤだなって思っちゃう。(小2:なお)


なおちゃんは小学2年生ね。「人間」になってから、つまり生まれてから、まだ7年か8年ね。

人間って、とっても気分屋(きぶんや)さんで、気持ちが変わりやすくて、ちょっぴりイジワルしたりもする動物なの。そのお友だちには新しい友だちができて、その子とお話しするのが楽しいのかな。それともなおちゃんがさみしそうな顔をするので、イジワルしてるのかな。どっちでしょうね。

ロボットを知ってるでしょ。今は(気がつかないうちに)家の中にもロボットみたいなものが、たくさんあるの。ナオちゃんのおうちで、お風呂場から「お風呂(ふろ)がわきました!」って知らせてくれるのも、一種の(広い意味での)ロボットさんの声なのね。

もっと人間に近いロボットは、わたしの家族(かぞく)が買ってきたお弁当箱ぐらいの小さい機械(きかい)で、5千円ぐらい。ナオちゃんのお家にもあるかもしれないけれど、こちらが「アレクサ、いま何時?」って云うと、「7時20分!」とか「4時50分!」とかちゃんと教えてくれるの。はじめはびっくりしたし、感心もしたけれど、でもロボットはいつも変わらないから、安心と言えば安心だけど、つまらないと言えばつまらない。人間の気持ちや行動(こうどう)は、その時々で変わるから面白いのかもしれないね。まだ人間になってから日の浅い、なおちゃんには分からないかもしれないけれど。

そのお友だちが、今はなおちゃんを仲間はずれにしてても、そのうち、また元通りにお話ししてくれるかもしれないし、なおちゃんのほうでも気がかわって、その友だちのことなんか気にならなくなるかもしれない。人間は気持ちが変わりやすい動物だから。

「気にしないで」とわたしが言っても、なおちゃんは気になっちゃうかもしれないけれど、「ま、いいさ、ひそひそ話しがしたければ」って思うようになったらいいね。学校に行ってからが楽しければ、それでいいじゃない。先生に言いつけてもきき目はなさそうだし、そんなことで、わざわざ「言いつけ口」するのもバカらしいし。

ヘンな人たち!と思って、今もこれからも元気ななおちゃんでいてほしいな。

深谷和子(東京学芸大学名誉教授・こども支援士)