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#キッズ&ヤング

音楽の授業の挫折体験がまだ残っています

遠い昔になりましたが、小学校の音楽の授業で、先生が、「ドミソ、ドファラ,シレソ」の鍵盤を押して、「これがドミソですよ、ポーン。これがドファラですよ、ポーン。これがシレソですよ、ポーン」。「では、これは?」とみんなにあてさせる授業がありました。私は勉強ではあまり苦労しなかったのに、この時は、みんなが一斉に「ドミソ!」「ドファラ!」と大声で叫ぶのに、ついていけませんでした。ドミソはほぼわかったのですが、ドファラとシレソの区別がうまくいかなかったのです。めげました。この間、友達とカラオケに行った時、自分は音痴だからうまく歌えないと思うと楽しめなくなりました。(22歳:みち)


みっちゃんへ

お互いに、成人を迎えた同窓会で、先日は久しぶりに会えて嬉しかったです。私は今、音楽の先生をしています。

高学年で教わった音楽の男の先生(名前は忘れました)は、声楽科専攻だったから、テノールの声を響かせていましたね。髪がぼさぼさで、ベートーベンみたいだった。授業の始まりは、決まって音階練習の声出しだったのは、あまり好きではなかったけれど、みっちゃんは楽しそうに声出ししていたから、歌うことが好きなんだと思っていました。先生に、前歯が見えるように口を開けましょうと言われたから、みっちゃんと鏡に向かって、口を縦に大きく開ける練習をして、大笑いしたのを覚えています。懐かしいです。

音程を正しくとって歌えるようにと、ドミソやドファラの和音を聞き比べるソルフェージュもありましたね。先生は、きっとみんなが周りの音を正しくとって歌えるようにしたかったんだと思うの。だから、熱が入ったのかもしれませんね。みっちゃんが、和音の音取りにめげていたのに気づいてあげられてなくて、ごめんなさい。

私は、高い声が出にくいから、大好きな歌を低い声で歌います。もちろん、鼻歌です。サビなんかないようなものですけれど。それでも気分がいいです。だから、みっちゃんも音痴だなんて気にしないで、好きな歌を思う存分口ずさんだらいいと思います。だって、だれかに聞かせるために歌うのではないでしょう。今度、二人で歌いに行きましょうか。気にせず楽しみましょう。では、お元気で。 ゆう子より

佐々木 教子(東京都北区立浮間小学校講師 こども支援士)