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#キッズ&ヤング

昔話や民話に込められたメッセージを考えています

私は、コロナで自粛が続く中、たくさんの本を読むようになり、自分の将来についても考えるようになりました。今まで手に取ったことのなかった昔話や民話に心がひかれます。不思議なことを発見しました。人びとが住む集落には、必ずと言っていいほど、村人が近づいてはいけない場所があって、行くことができても、限られた人しか行けない場所がある。そんなおきてを破った人が、そこに行って帰って来なかったりするのです。村人はそんなおきてを、長い間しっかり守っている。私はそこに込められたメッセージをこの頃考えています。(中3:利奈)


利奈さん、「読書は、想像の翼を広げて飛ぶことができる」って、「赤毛のアン」(作者・カナダ・モンゴメリ)の翻訳者・村岡花子さんの素敵な言葉に出会い、読書が好きだった私は、わくわくしたの。利奈さんが新しい世界に飛び込んでいく今の気持ち、伝わってきますよ。

本の中から、どんなメッセージを受け取るかは、本当に様々だと思うのね。

私は、小さいころ田舎に住んでいて、大きな木が茂っている神社の境内でかくれんぼしたり、近くの山にどんぐり拾いに友達と入って、山で、迷子になったりしたことがあるのよ。その村にも、「これから先は、子どもだけで行くな。」と言われていたところがあったなあと思い出しました。

村には、美しい水源地や村を洪水から守ってきた豊かな森林があるね。

そこに暮らす人間にとって、生命を守ってくれている大切な自然の存在。近頃はその生命の自然を人間は、自分たちの都合で開発してきたね。

利奈さんの不思議な疑問は、私たちが、立ち止まって考えたい、大切なことにつながっていると思うの。昔も今も、大切にしたいものが何かを物語は伝えてくれているような気がしています。

利奈さんは、高校受験を前に自分の将来を考えていると言ったね。今の読書は、将来を考える「道しるべ」になるかもしれないね。文学の世界で、科学の世界で、もしかして、医学の世界で、こうした疑問を大切にして、人間が優しく、賢くいきていくために、社会に羽ばたいてほしいです。

川ア 佳子(こども支援士)