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#キッズ&ヤング

お母さんに素直になれません

私のお母さんは、シングルマザーです。お母さんが苦労していることはよく分かっています。勉強のことでは心配をかけていませんし、自分のことは自分でするようにしています。妹の面倒も見ています。でもなぜか、お母さんと話す時に、きつい言い方をしてしまうし、「はい」と言えない自分がいます。そんな自分が嫌です。(中1:まゆみ)


わかる、わかる。私もまゆみさんぐらいの時にそうでした。「今日は嫌な言い方をやめよう」と思っていても、お母さんとのやり取りになると、ひどい言葉やきつい言葉を言っている自分がいるの。その繰り返し。お母さんが一人で頑張っていることを、まゆみさんは、よくわかっているのにね。

1つやってみてほしいことがあるんだけど。それはね、魔法の言葉「ありがとう」を使うこと。小さいことでいいから、勇気を出して、「ありがとう」とお母さんに言ってほしいの。お母さんには、そのひとことが、すごくうれしい言葉だから。

まゆみさんは、お弁当を作ってくれたお母さんに「ありがとう」って言ってみたのね。ぶすっとして「ありがとう」と。だから、「そんなありがとうで、いいですか?」と私に聞いたよね。「ありがとう」を聞いたお母さんは、それでもきっとうれしかったと思うの。まゆみさんは、本当は笑顔で言いたいと思っているのにね。

まゆみさんは、心で願っている「笑顔」で「ありがとう」が、すなおにできる女の子。

この2つともできたら、鬼に金棒。

「笑顔」で「ありがとう」は、お母さんの苦労が、どこかに行ってしまうほどの素敵なパワーがありますよ。

はじめは無理しないで「ありがとう」だけ。それが続けばすごいこと。

まゆみさんの年齢の頃は、大人への階段をのぼる時期で、急に反抗したり、すねたり、無口になったり。だから親も「大変だ。難しい」と思ってしまう。そうした時は、無理に我慢しないで、お母さんに言いたいことがあったら、自分の考えを言っていいんじゃない?お母さんは、「反抗期が来た。娘は成長期だ」と思って我慢してくださるわ。それに、たくさんの「ありがとう」があるのだから、お母さんは、まゆみさんの気持ちをわかるはず。

そうやってお母さんとまゆみさんは、もっともっと「心の距離」が近くなって、きっと素敵な親子になっていくわ。

川ア 佳子(こども支援士)