#しつけと教育
役員を引き受けないかと言われて迷っています
5歳の男の子の母親です。引っ込み思案で、休日が続くと幼稚園に行くのをいやがります。友だちもいないようなので、心配です。主人も私も内気なので、似たのかもしれません。最近、幼稚園の母の会で、役員を引き受けないかと言われて迷っています。家を空ける回数もふえるでしょうし、私は人前で話すのが下手なのです。でも親が役員をやると、子どもが自信を持つようになると言われて、引き受けた方がいいか、迷っています。(幼稚園生の母親)
役員を好きで引き受ける方もおいででしょうが、大抵は「出来ればやりたくないなぁ。でも子どもがお世話になっていることだし、園やほかの子のためにもなれば」と仕方なく引き受けられるのではと思います。まして、引っ込み思案なお母さんには、気が重いことでしょう。役員になれば、いい経験もしますが、むろん嫌な思いをすることも出てくるでしょう。
でも、人は経験によってしか成長できないのではと思います。役員は一人で行動するのではなく、チームで園での活動に加わるのですから、ふだんの生活とは違って、不安なことや緊張する場面も出てくるでしょう。しかしお子さん同様に、お母さん同士、新しいお友達ができたり、園のお手伝いの中で、家庭では味わえないワクワクドキドキ体験に出会うことも多いのではないでしょうか。
子どもたちも5歳児になると社会性も芽生え、親と同様に友だちとの活動が主流になります。母親も役員を通しての新しい経験で視野が広がり、人としての新しい成長に繋がっていくことでしょう。
お子さんも幼稚園にお手伝いに来てくれるお母さんの姿を見ると嬉しいし、また誇りにも思うことでしょう。役員として園のお手伝いは、子どもとたくさんのことを共有できます。それが役員をすることの醍醐味でもあり、子ども理解と園への理解も深まって、お母さんご自身の人間的成長と共に、ご自分の子育てにも役立つことでしょう。
思い切って、役員を引き受けられたらどうでしょうか。
斎藤二三子(幼児教育家)