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#しつけと教育

ピアノは勉強に役立ちますか

娘は2年生です。娘は中学受験で最近塾の説明会があり、塾の先生と個人面談がありました。娘が5歳からピアノを習っていることを話しましたら、「ピアノは勉強にも役立つからやめない方がいい」と言われました。ピアノは本当に勉強に役立つのでしょうか。塾が始まると練習時間がとりづらくなるので、何をどうしたらいいか、母親として悩んでいます。(小2女子の母親)


ピアノのレッスンで一番大切なこと、それは、生徒がどんなに小さい子であっても、その曲のメロディ、リズム、ハーモニーによって映し出される感情、感覚、あるいは思想を表現していく感性、感覚を養うことです。音楽だけでなく、芸術は創造し表現することに意義があるのです。

ですから、ピアノのレッスンを勉強に結びつけることは、あまり賛成できませんが、何の習い事でも、「どれだけそれに取り組むか」によって、「役に立つか、立たないか」が決まるのではないかと私は考えます。ピアノのレッスンで言えば、どこが弾けないのかを見つけ、どうして出来ないのか、どのように練習したらいいのかを自分で考えて進めていくことができれば、学習力、忍耐力、目標に向かっての計画性も自然に身につきます。継続力なりというではありませんか。やめないで続けることは、何事でも大事なのではと思います。

子どもは沢山の可能性をもっています。どうぞお母さまの方で、「これから役立つ、役立たない」と決めるのではなく、お子さんがピノが好きで続けていかれるように見守っていただきたいと思います。

お子さんはどんなピアノを弾いていらっしゃるのでしょう。小さい手も一人ひとり違います。のんびりの子は、いつものんびり弾きます。負けず嫌いの子は、ガンガン荒く弾きます。早やのみ込みの子はゆっくりな曲でも、ちゃっちゃか弾いてしまいます。みなそれぞれです。

そこから、子どもたちが楽しいと思う音楽、音色を少しずつ見つけ、追い求める心をもってくれることを、私も日々生徒を教えながら願っています。

榎本太麻子(二期会会員/ソプラノ・こども支援士)