#しつけと教育
子どもが先生を嫌っています
6年生の母親です。担任の先生をひどく嫌っていて、勉強もろくにしません。このままでは小学校の仕上げの勉強ができるのか心配です。「あの先生は信用できない。6年生だからできると思うんだけど、と言いながらいちいち細かい。給食当番が遅いとか、日直は何しているんだよとか。だから嫌だよ。みんな言ってるよ」という具合です。時には「あの人キモイ」と先生を<あの人>呼ばわりします。担任は5年生の時からの持ち上がりで、32歳の男性です。親から見れば熱心な良い先生です。「真面目な良い先生じゃない。」と言うと、「どこが?親や他人に良く見せようとしているだけ」と反発するのです。先生の良さを娘に分からせたいです。(小6女子の母親)
最高学年として、学校の顔となり、さまざまな行事を背負ってきた6年生。委員会活動やクラブ活動、登校班編制でも中心となって、いつでも下学年の手本となるよう活動してきた6年生。
卒業に向けて、小学校生活のやり残しがないようにラストスパートをかけている娘さんは、毎日一生懸命なのだと思います。下学年から見ると、6年生の娘さんは素敵でカッコイイ存在なのだと思います。そんな6年生をもつ担任は、4月当初から、最後の小学校生活を充実させ、立派に卒業を迎えさせたいと強い思いを持っていることでしょう。5年生からの持ち上がりなら、なおさらでしょう。そして最終的には、どの子も、成長してきた姿を感じ、前に進んでいける自信を持ようにと願いながら、卒業式を迎えさせたいという思いで、子どもたちと関わっておいでだと思います。担任の先生は、それまでにやらせたいことが沢山あるので必死なのでしょう。
担任から見た娘さんは、しっかりしていて実行力がある子なので、人一倍期待されているのでしょう。もしかしたら、他の子よりたくさん声をかけられているのかもしれませんね。だから、きっと担任の投げかけた言葉に「言われなくてもわかっているよ」「今、やろうと思ったのに」と言いたくなる場面がたくさん出てきて、娘さんは、「うるさいなあ」と感じてしまうのかもしれません。その働き盛りの男性教諭は、体を動かすことが大好きで、やんちゃな男子児童を相手に大きな声を出しながら毎日精一杯がんばっておいでなのではないでしょうか。それが、その先生のスタイルなのだと思います。その姿は、娘さんが今まで関わってきた先生方と少し違うタイプ先生かもしれませんね。それを娘さんが分かるには、しばらく後かもしれません。
ただ、娘さんがお母さんの期待通りに勉強に熱を入れないのは、担任のせいでしょうか。6年生は第2反抗期の入り口。やたらに担任の悪口を言っても、いちいち咎めずに軽く受け流して、成長の日を楽しみに待っていることも、この時期の子どもの親として大事な構えかもしれないですね。
佐々木教子(北区立浮間小学校教諭・こども支援士)