#しつけと教育
女の子のスカートをめくる男の子
5歳の子の母親です。幼稚園で、女の子のスカートをめくると注意されて、母親として顔から火の出るほど恥ずかしい思いをしました。主人と2人で、きつく叱ったのですが、先日またご注意があり、途方に暮れています。(5歳児の母親)
男の子のスカートめくりは、幼稚園かせいぜい小学1年生の男の子に見られる「遊び」のひとつで、女の子がキャーキャー騒ぐのが、面白いのでしょう。女の子とかかわりたくて、誰かが始めたのをまねしているだけ。性的な意味を考えてしまうのは、大人の邪心です。「何してるの?」とか、「遊ぼうよ」「ぼくも入れて」などの代わりでしょうから、女の子にどうかかわればいいのか教えてあげましょう。
例えば、「何してるの?」とか、「入れて!」など、幼稚園で考えられそうな場面を思い浮かべて、声かけごっこをしてはどうでしょう。お母さんが、遊んでいる女の子役になって、お子さんの「何してるの」「ぼくも入れて」に、女の子の気持ちになって返事をしてあげる。そんなやりとりの後で、スカートをめくられる女の子が、とってもイヤな思いをしていることを、もう一度さらりと話してあげてください。
幼稚園の先生にもおうちで声かけごっこをしてみたこと、お母さんがお子さんに話したことをお伝えして、一緒に見守っていただきましょう。今の年齢では、女の子は「異性」というより、ちょっと気になる「友だち」だと思います。その「友だち」と楽しく過ごせるようになれば、この遊びも忘れてしまうでしょう。
お子さんも困っているかもしれません。先生やご両親に叱られて、やってはいけないとわかっていても、つい、めくってしまうのです。「どうして女の子のスカートをめくるの?」と聞かれても、たぶん、自分でもよくわからないのではないかしら。まだ、5歳ですもの。理屈を言ってやめさせるのは難しそうですね。
あとになれば、スカートめくりをして叱られたことも、きっと懐かしい思い出の一つになるだろうと思います。
吉田佳代(つくば市立東小学校教諭・こども支援士)