#しつけと教育
担任の先生とうまくいかない子
1年生の息子ですが、担任の先生とうまくいかず困っています、神経質な先生で、給食の時など、手を洗いに行ったら、席に帰ったらその手を机にも椅子にも触らないようにと言われます。「せっかく洗った手が汚れてしまうから」のようなご注意をされるので、もともと神経質な息子は、最近夜中に起き上って泣いたりします。体罰に近いこともあり、濡れた雑巾で、顔を拭いたりもあったとか。2年生はふつう1年の担任が持ち上がりと聞きますが、どうしたらいいでしょうか。 (1年男子の母親)
お子さんが笑顔で学校生活を送っていない様子には、とても心が痛みます。
手を洗った後に机や椅子に触ってはいけないというご指導は、感染症対策を講じてのことなのでしょう。いまはコロナ対策で、給食の時間にも楽しい会食ができません。先生方でも、いつも以上に気を使って指導されているのでしょう。
しかし、夜中に泣いてしまうことがあるくらい、厳しい言い方をされるのだとすると、逆効果です。また、「濡れた雑巾で、顔を拭く」のは、体罰だと言えます。
まずはお母さんから、担任の先生に話を聞いてみることや、お子さんの家での様子をお伝えすることが大事でしょう。先生が、お母さんのご質問に「正対」してくださらない場合は、校長先生にお話ししてください。先生と保護者が、お互いに風通しよく対話する関係性を築くことが、子どもの成長にとっては何より大事です。教師と親が、子どもを「共育」していく姿勢が必要でしょう。
ただ、一年生の子どもの言葉なので、言葉足らずで状況が十分伝わっていないことも考えられます。親としては、まずはお子さんのストレスを軽くしてあげる工夫が必要で、そのためにも、ぜひ、担任の先生にお話ししてみてください。
鈴木聡(東京学芸大学教授・こども支援士)