#しつけと教育
ママ友が苦手です
あまり人付き合いが得意ではなく、ママ友が苦手です。子どもが2歳になって公園で遊ぶ機会が増えて来て、子どもは元気がいいので、砂場で他のお子さんのおもちゃをとったり、滑り台でほかの子が上がってくるのを押しのけようとするので、だんだん子どもを外に連れていく時間が減ってきました。トラブルが起きる度に、胸がドキドキしながら子どもを怒鳴ってしまいます。保育園に通わせることも考えたのですが、仕事をもっていないのであきらめています。(2歳児の母親)
とても真面目なお母さんでいらっしゃるのですね。私はとても素敵だと思います。それに活発なお子さん。いいじゃないですか。まだ2歳ですから周りに迷惑をかけるなんて思わずに、したい放題をしている。それが子どもというものではないでしょうか。周りに迷惑をかけないようにと思う気持ちは大事だと思いますが、それは大人の感覚でしょう。でも周りの方への配慮ができない人が多い中で、素晴らしいお母さんだと思いますが。
子どもが小さい時は、どの親子もハラハラドキドキの連続。少しくらいのことには、親同士が「お互いさま」の気持ちで、あまり気にしないことが大切。子どもたちだって、相手とぶつかったり、ずるいことをしたり、されたり、わがまましたり、されたりしながら、大きくなっていくのでしょう。もう少し成長すれば、相手が泣いてしまったり、やり返されて痛い思いをした時に初めて、自分が友だちに悪いことをしたんだと気が付くようになって、「ごめんね」とあやまる子にもなっていくのでしょう。公園のお砂場は、お母さんにとっても子どもの成長を理解するための修行の場かもしれません。あまり神経質になり過ぎず、本当に危険な場面だけしっかりと??ることができるママでありたいと、だれもがそう思っている時期ではないでしょうか。
でも、ママ友の中には、性格の悪い人もいるものです。「子ども同士」という目で見てやれない未熟な人もいるかもしれません。
もし、どうしても周りが気になって仕方がないなら、みんなと公園に行く時間をずらしてお散歩に出かけたり、いつも行く公園とは別な公園に遊びに行くこともいいのではないでしょうか。ママ友に会うことが負担になり、ストレスになってしまうのであれば、せっかくのお子さんとの時間が台無しになってしまいます。入園まで待たなくても、例えば、児童館の幼児コーナーや、近所の図書館で開かれているお話し会などに参加してみることで、お母さんにも新しいお友だちができるかもしれません。
お子さんがお友だちと慣れる環境を少しずつ作ることも大切ですが、それと同時にお母さんご自身も、お子さんを通して、出会った方々から付き合い方を学び、お子さんと一緒に成長していかれたらと思います。
初めての場所では、目が合ったら知らないふりをせず、目でニコッと微笑む習慣を身につけましょう。例えば(言葉の通じないことも多い)多民族国家のアメリカでは、それが習慣のようです。それが相手の心を和ませ、こちらの印象も良くすることでしょう。スマホを通しての会話をする機会が多い今日だからこそ、身近な人と心の繋がりを持つことが、日常では大切なことではないでしょうか。
何か失敗をしたら「ごめんなさい」、何かお世話になったら「ありがとう」と気軽に口に出す習慣があれば、親も子もどんな場所でも、人間関係がうまくいくようになるのではないでしょうか。
大志芳(福島学院大学講師)