友だちにウソをつきました

昨日(きのう)友だちと話していた時に、ひろしくんが「〇〇のゲームを買ってもらった」とじまんしてきたから「ぼくもかってもらったよ」と、ついウソをついてしまいました。ウソはよくないことだからほんとうのことを言ってあやまらなくちゃいけないけど、友だちにきらわれちゃうかもしれないからこわくて言えません。お母さんにゲームを買ってってそうだんしたけどおこられたし、買ってくれませんでした。どうしたら買ってもらえるかなあ。(小２：しんご)

友だちがおうちの人にゲームを買ってもらったことがうらやましくて、つい「ぼくも」ってウソをついちゃったんだね。わかるなあ、その気持ち。私も子どもの頃、同じようなことがあったから。

私もしんごくんのように、あやまらなくちゃって思ってたんだけど、ずっと言えなくて、けっきょく最後には、ウソがばれてしまったの。小学１年生の時のことだけど、今でも思い出すとチクリと胸が痛みます。何十年も前のことだけど、今でも覚えているほど心の中に重い石みたいに残っていて、その時は何で言えなかったんだろうって、自分を大きらいになりました。

ウソって、あやまるよりかかえているほうがしんどいね。そしてウソは、いつかばれることが多いんだね。

しんごくんは、あやまらなくちゃって思っているけど、言ったら「友だちにきらわれちゃうかも」っていう怖（こわ）さもあるんだね。でも、言わないでいてバレるより、あやまったほうがきらわれないと思うよ。誰だって間違って（まちがって）言ってしまうことはあるんだから、ひろしくんだって、正直(しょうじき)に言ってもらった方が嬉しい(うれしい)はず。

お母さんにゲームを買ってもらう作戦(さくせん)は、そのことが解決(かいけつ)したらまた一緒（いっしょ）に考えようね。

塚本文子（東京都特別支援巡回心理士）