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#キッズ&ヤング

なぜ9時にねなきゃいけないの

ぼくの家では、9時になるとおかあさんが、ぼくはねむくないのに「早くねなさい」といいます。でもぼくは起きていて、テレビを見たりゲームをしたり、マンガをよんだりしたいです。どうして9時にねないといけないの。(小2:ひとし)


そうだよね、もっと起きてて、テレビを見たりゲームをしたいよね。

遅(おそ)くまで起きてるおとなって、ずるいなぁとひとし君は思ってるのね。

ちょっと聞いていい?

ひとし君は、ゲームがすきなのね。でも夢中でゲームしてる時に、とちゅうでバッテリー(電池)が切れてしまうことってないかな。おうちの蛍光灯(けいこうとう)だって、電池(でんち)が古くなると切れてしまうことがあるでしょ。

「9時になったら寝(ね)なさい」とお母さんがいわれるのは、ひとし君のからだの中にある「バッテーリー」(元気のモト)を充電(じゅうでん)するためなのよ。

子どもだけでなく、おとなもそうなんだけど、人間か体を休めたり寝(ね)たりするのは、ひとし君がゲームをするときと同じように、からだの中のバッテリーを満タンにすることと同じなの。だから昼間(ひるま)はみんな元気に遊んだりお仕したりはできるのね。

とくに子どもは、まだ心もからだも成長の途中だから、元気に遊んだり勉強したりするのには、大人よりたくさんのエネルギ―(バッテリー)の充電(じゅうでん)が必要(ひつよう)なの。たくさん眠れば、昼間エネルギーを使っても、余って貯金することも出来る。その貯金が、子どもが大きくなっていくのにだいじなのね。だからお母さんは「9時になったらねなさい」というんだね。

おとなになると、本当は早く寝(ね)たいと思ってても、仕事や用事で早くねることが出来なくて、つらいこともあるのよ。早く寝られる子どもがうらやましいなぁと思うこともあるの。9時に寝られるのは、ちょっと難(むず)かしいコトバだけど、「子どもの特権(とっけん)」なのね。

大きくなったら、だれにも叱られずに10時でも11時でも好きなだけ起きていられるんだから、しばらくはガマンして9時に寝ようね。

斉藤恵子(貞静学園短期大学教授・こども支援士)