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#キッズ&ヤング

友だちと同じ言葉でしゃべるとおこられます

わたしが「おまえサー」とか、「超ウザイ、キモイ」とか、友だちと話していたら、あとでおかあさんに「ことばづかいがわるい」とおこられました。「みんな使っているんだからいいじゃん」といったら「ひとはひと、あなたはあなたでしょ」とまたおこられました。同じようなことばを使わないと、みなと遊べなくなります。そんなのムリだよ。わるいコトバかもしれないけれど、「いい子ぶってる」みたいに思われて、仲間はずれにされるのはイヤです。どうしたらいいですか。(小3:ミキ)


ことばは、洋服(ようふく)みたいなもの。いつもはジーパンで走ったり、登ったり、地面に座ったりしているミキちゃんも、お出かけするときは、ふつうよりちょっとおしゃれな服を着るでしょ。大人(おとな)はみんな、相手や着る場所で、服をかえているのよ。それが大人になるということかもしれない。ミキちゃんも、お友だちの中とお家の人や先生にお話しするときは、ちがう話しかたが出来(でき)るミキちゃんだとかっこいいね。

中学生や高校生のお兄さんお姉さんたちも、「超ウザイ、キモイ」とかは、大人になるにつれて、だんだん使わなくなっていくのよ。「ウザイ」や「キモイ」は勢い(いきおい)がある言葉なので、相手をけなすときに使うとスカッとする。それで、つい言ってしまうんだけど、汚い(きたない)ことばだから、やめておいたほうがいいなとみんなが思うようになるのでしょうね。

だれもがことばの「練習」をしながら大人になっていくの。今、お友だちといっしょの時にはウザイでもキモイでもいいけれど、お母さんが、ミキちゃんがそのままの言葉づかいで大人になっていくのかと心配されるのも分かってあげてね。いつもいつも同じ服を着ている子じゃなくて、ミキちゃんが自分のクローゼットにあるいろんな服から、相手によって場所によって、自分に一番ぴっりの服をえらんで着る「素敵(すてき)な女の子」になってくれるといいなぁ。

深谷和子(東京学芸大学名誉教授・こども支援士)