夏休みなのに、どこにも行けない

夏休みは、ゆううつです。友だちは、温泉に行ったとか、外国に行ったとか言っているし、休みが終わってから、作文の時間に「休み中一番の思い出を書く」とき、みんな、家族で旅行したことを書く人が多いの。うそでもいいから、「私は家族で○○に行きました。すごく楽しかったです」と書きたいです。（小５：りな）

りなさんの家は、お父さんもお母さんも忙しくて、家族で旅行に行けないのね。長い休みだし、どこかに行ってみたいよね。でも、お父さんもお母さんも「そのうち行けるようになるからね」と言ってくれて、りなさんの気持ちは分かってくれているのね。りなさんのおじいちゃん、おばあちゃんは、電車で行けるところに住んでいるのね。りなさんが「１年生になる時に、お父さんとお母さんと３人で『りなは、小学生になるよ』って言いに行った」って、前に私に話してくれたね。「おばあちゃんは、すごく料理が得意で、お正月の料理も全部作るの」って。

りなさん、５年生になったんだし、今度、１人でおばあちゃんのところに行ってみたら？

りなさんは気がつかなかったかもしれないけれど、１人で行くのも「旅行」だね。

１人でがんばっておばあちゃんの家に行って、料理を教えてもらったら？弟さんも連れていったらどう？

おじいちゃん、おばあちゃんは、きっと大喜びなさるわ。「えっ、２人だけで来たの」って。弟さんを連れていくなんて言ったら、お父さん、お母さんもびっくりでしょう。私もドキドキしてきたわ。

実行できたら、りなさんの大冒険のはなし、必ず、私に聞かせてね。

川�ｱ 佳子（こども支援士）