#キッズ&ヤング
自信ってなんですか?
ぼくは、じゅぎょう中、わかっているのに手が挙げられません。お母さんは、「わかっていたら、自信をもって手を挙げなさい」と言います。先生は「教室はまちがうところだ」とはげましてくれます。まちがっても手を挙げる友だちを見るとすごくうらやましいです。ぼくは、本を読むのが好きです。この間、図書室で「一年一組せんせいあのね」 の本を読みました。ぼくが思っているぎもんを1年生が詩に書いていたから、びっくりしました。
じしん(1年生)
「おかあさんに、『こたえがわかったときは じしんをもって しっかりてをあげなさい』
といわれました。これからは じしんをもってこたえようとおもいました。
せんせい、じしんてなんですか」
鹿島和夫、灰谷健次郎、「一年一組せんせいあのね ―詩とカメラの学級ドキュメント」(理論社、1984)より、引用
この子が言ってるように、自信ってなんですか?(小4:あきら)
あきら君には妹がいたね。「このあいだね、妹がいっぱい歩いたんだよ。みんなで拍手したんだよ」って話してくれたね。その時の妹の顔はどうだった?
そう、「みて!みて!」という顔してて、すごくうれしそうだったのね。
それって、あきら君の妹は、自信をもって歩いた姿だと思うよ。
ところで、あきら君の妹はすぐ歩いたの?歩く前はハイハイしたり、つかまって歩いたり、立ってもすぐ転んだりしたんだね。妹は、歩くために、たくさんのことを積み重ねてきたんだね。
自信って、すぐにはつかめない。「じぶんは、できるだけのことをやった」と思った時、それが自信じゃないかな。
私の知っている女の子だけど、生まれた時から右腕と左腕の長さがちがう子がいたの。なわとびに挑戦したんだけど、なわを後ろから前に回すことができない。その子は毎日、毎日とぶ練習をしてたのね。何百回とんだんだろう。ある時、パッととぶことができた。その子の顔には自信が見えたの。
よくスポーツ選手が言ってるね。「練習量はだれにも負けません。ピンチの時にあれだけ練習したのだから、乗り越える自信があります」って。
自分自身を信じられるようになりたいと思って、やり抜く。やり続ける。自分はできるだけのことをやったと思った時、その時自分の中に生まれる気持ち、それが自信じゃないかな。
あきら君は、読書が好きで、今、100冊の壁に挑戦しているね。100冊読めるなんてすごいと思う。その100冊をクリアした時、「やった!」という気持ちがわいてくると思うの。その時、あきら君のぎもん「自信ってなんですか?」の答えが見つかるんじゃないかと、楽しみにしています。
川ア 佳子(こども支援士)