#キッズ&ヤング
どうしてみんなは虫をさわれるの
学校の生活科(せいかつか)のべんきょうで、公園(こうえん)へ探検(たんけん)に行きました。みんなは、虫をさがしたり、どんぐりやきれいなはっぱをひろったりしていました。ぼくは、どんぐりをひろったり、ダンゴムシをさがしたり、バッタをおいかけてつかまえたりするのは、ぜったいにいやです。だって、虫たちが「わぁ」っていっぺんにおそってくるような気がするんだもの。カナヘビを手にのせて、「かわいい」っていう友だちもいます。どうしてみんなは虫をさわるのが平気(へいき)なんだろう。(小1:たつや)
たつやくん:
虫やバッタやカナヘビなどの生きものをさわるのが、すきだったり、いやだったり、平気だったり、そうでなかったり。人はそれぞれですね。
それは、絵をかくのは苦手で、すきではないけれど、なにかモノをつくるのはうまくできたり、すきだったりというのと同じです。どちらがすきだったり、できたりするのがエライのではないですね。どちらかでも、すきだったり、うまくできたりするのは、すごいことです。また、それがうまくできなくても、ほかのことがすきだったり、じょうずにできたりするのでも、ステキなことだと思います。
だから、虫や生き物をさわれるのが、すごいとか、えらいとかを、気にしなくていいですよ。大切なのは、自分が「いいな」「気持ちいいな」「きれいだな」と感じること。自然を見たり、自然にふれたりすることだと思います。
虫などにさわれなくても、いいなと思ったりする。ドングリやきれいな葉っぱや花などの植物(しょくぶつ)にさわったり、ひろったりしながら、森や林や原っぱで、いっぱい、いっぱい遊びましょう。そして、地球(ちきゅう)や自然(しぜん)とたくさんふれあって、「おもしろいな」「すごいな」「ステキだな」と心を動かしていきましょう。
そうしているうちに、いつの間にかたつやくんも、今、気持ちが悪いと思っている虫たちをすきになったり、さわれるようになったりしているんじゃないかな。
小森 伸一(東京学芸大学教授)