日本子ども支援学会の発足にあたり
深谷昌志
これまで様々な学会に関わってきました。しかし、多くの学会が若手の研究者のキャリア作りの場、そして、ベテランの先生方が若手を指導する場となっています。そのため、その学会が本来目指していた理念を放棄している印象を受けます。
日本子ども支援学会では、子ども支援に関心を持つさまざまな立場の人が集まって、それぞれの視点から自由に語り合える場の創設を目指します。青くさい言い方になりますが、自由と平等を基本にします。それと同時に、会員の顔の見える学会を作りたいと思っています。具体的には、学会のニュースレター「風の便り」などを活用して、会員の声を学会に反映させたいと考えています。
そうした反面、学会は市民参加の運動体ではありません。学会である以上、真理を探究する姿勢が前提となります。具体的には、ワークショップなどに学会外の権威を招聘して、その問題を共に学ぶ場を設定したいと思っています。その際、師弟同行の精神を大事にしたいと考えています。「隗より始めよ」というわけで、私もワークショップの最前列で学びたいと思っておりますので、どうぞ宜しく。